悪意のあるメール添付ファイル

どのようなしくみか

攻撃者は,データ破壊や情報盗用が可能なマルウェアをインストールするファイルをメールに添付します。こうした感染には,攻撃者に画面へのアクセスを与えて,攻撃者によるユーザーのコンピューターの制御や,キーストロークの保存,他のネットワークシステムへのアクセスなどを許してしまうものがあります。

明らかに悪意のあるプログラムは多くのメールシステムが自動的にブロックするため,攻撃者はエクスプロイトと呼ばれるソフトウェアの一部を,メールで送信されることの多い他のタイプのファイル(Microsoft Wordドキュメント,ZIPファイル,RARファイル,Adobe PDFドキュメント,画像ファイル,ビデオファイル)に隠します。エクスプロイトは,ソフトウェアの脆弱性を利用し,ペイロードと呼ばれる,意図されていた悪意のあるソフトウェアをコンピュ——ターにダウンロードします。攻撃者はまた,悪意のあるマクロをドキュメントに埋め込み,ソーシャルエンジニアリングを使用してユーザーをだまし,“コンテンツを有効化する”ボタンをクリックさせることもできます。これによってマクロが実行に移され,被害者のコンピュータを感染させます。

攻撃者は通常,こうしたメール添付ファイルを送信し,正規のコミュニケーションだとユーザーに信じ込ませるほどに説得力のあるメールコンテンツを使います。

どう保護できるか

ユーザー教育をまず行い,メール添付ファイルのセキュリティソリューションで援護します。

エンドポイントおよびサーバーベースのアンチウイルススキャンをインストールします。攻撃者による新しいマルウェアの作成から,それらのマルウェアの署名がアンチウイルス(AV)データベースに表示されるまでの間の時差に注意してください。受信の24時間後に脅威を確認するエンドポイントのアンチウイルス(AV)エンジンは,全体の10%に過ぎないことを最近のテスト結果が示しています。これは,多くの攻撃者が採用している多形のマルウェアのアプローチが一因となっています。

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